君たちはこの夏休みをどう使うか

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高専生活は長い。

夏休みも長い。春休みも長い。気づけば、もてあますくらいに時間がある。その長い休みの中で、「なんで高専に入ったんだろう」と大後悔しながらすごしている人も、たぶん少なくないとおもう。

でも、少し見方を変えれば、その長い時間は、やりたいことがなんだってできる大航海時代でもある。

今回は、時間の使い方をちょっとだけ知っている五年生の僕から、海外旅行のすすめを紹介したい。

なぜ海外旅行に時間を使うのか

海外旅行をおすすめするのには、「これからはグローバル社会だから」とか「ダイバーシティを学べるから」とか、そういう立派だが受動的な理由はあんまり関係ない。

海外旅行は、単純にたのしい。能動的に行動したときにしか得られないたのしさがある。

英語すら伝わらない料理屋で食べた、ベトナム鍋
その鍋に入っていた、豚の内臓。 見た目は独特だけど、ビックリするほどうまい

人間は、予想通りのものより、予想を少し超えてきたものにワクワクする。

知らない道を歩いて、たまたま入った店がうまかった、みたいな予想外のあたりが、
ドーパミンを大量放出させる。旅は自分で動いた先で、予想外にであうことだ。

ただ、観光はちがう。観光は、用意された場所をみにいくこと。AIを使うと簡単に観光ができる。
翻訳もできるし、地図もだせるし、人気の店もおしえてくれる。大失敗はへる。でも、大失敗をへらすということは、偶然の大当たりもへらすということだ。

AIにすすめられた場所へ行き、AIにすすめられたものを食べるだけなら、それなりに満足する。

でも、それは旅ではなく、よくできた消費だ。その国の表面をなぞるだけでおわってしまう。

 あの感覚。

眠いときに教科書を読んでいると、字は読めているのに、内容が頭に入ってこないことがある。
AIを使った観光も、それに近い。景色は見ているのに、その国の文化は一切自分の中にはいってこない。

だから、僕がすすめたいのは観光地を効率よくまわることではなく、自分の足で世界に触れることだ。

能動的に動くことで、体験的にそして奇跡的に得られる景色や文化をたのしむことができるようになる。

ベトナムのローカルな市場。翻訳アプリで交渉をして服をつくってもらう

高専生の特権で海外旅行

AIに旅をのっとられて、味気ない観光をしている人はどんどんふえているとおもう。

だけど、幸いなことに、僕ら高専生はかなりめぐまれている。高専生は制度と人脈と時間を使ってAIに頼らない最高の旅ができる。

学校によっては海外研修の制度があり、補助を受けながら海外へ行けることがある。
僕はもっとラッキーで、二年生のとき修学旅行で台湾につれていってもらった。
この経験が海外旅行を僕にとって当たり前のことにした。

だから、三年生で香港、四年生でベトナムに当たり前のように行った。
もちろん国から補助金は出るし、先生にはご飯をごちそうしてもらった。

振り返ってみると、本当にありがたい環境にいると思う。


今これを読んでいる高専生も、自分ではきづいていないだけで、
かなり恵まれた環境の中にいるのだとおもう。
本当に大切なものは失ってからきづくなんて、悲劇的なことはいわずに、今きづいてほしい。

香港のストリートボーラ―に戦いを挑んだ夜

つながりが豊かな高専生の旅行

さらに、高専生が恵まれているのは経済的な面だけではない。
人脈という意味でも非常にすぐれた環境にいる。

突然、観光ではなく旅をしようしても、現地の人と話すのは大変だとおもう。

でも、すでに知り合いがいれば、友達の友達みたいに輪がひろがっていく。

なんと、高専生は自然と現地の大学生と友達になれる。高専の海外研修では、海外の提携校に訪れる
ことがおおいから。なにもつながりがなくAIだけが頼りの観光に比べて、偶然の情報や出会いは比べ物にならないほど舞いこんでくる。

テレビ局はお金を出して現地コーディネータを雇うが、高専生は無料で何人ものコーディネータについてもらえるのだ。

留学生とのつながりも、とてつもなくホットだ。

マレーシア人とマレーシア旅行

僕はこの前の春休みに、友達何人かとマレーシアの留学生の帰省について行った。その留学生が色々教えてくれるから、どんどんつながりもできたし、普通の観光じゃいけないような田舎にも行けた。
留学生の友達だからマレーシアの人はあまり警戒せずに打ち解けてくれた。
海外旅行でもし行けるなら田舎の方に行った方がいいと思う。

子供たちがネットには載ってない絶景の川につれていってくれた。
観光地みたいに整備されてるわけでもなくて、そこにいる子供たちの普段の遊び場だった。
彼らの当たり前を分けてもらえた気がしたから、僕らも僕らの遊びをわけた。
誰かの当たり前は誰かにとって予想外だから、
当たり前の分け合いっこは予想外の分け合いっこになってたのしい。                              

川を案内してくれる二人(ハビビとナミ)
 浅い砂底の川なのでちょっとぬるい                      
夜は花火で一緒に遊んだ   

マレーシアの後から加速するつながりそのマレーシアの旅の帰り、フライトが夜中だったため、クラブで朝の電車を待った。そこで韓国人の友達ができた。すっかり意気投合してこの前韓国に会いに行ってきた。その時の面白い話がいくつもあるけれど、長くなるので割愛する。

その韓国に行った帰り、大阪でヒッチハイクをしていたら通行人のおじさんが声をかけてくれた。そのおじさんは韓国人のカメラマンで今度会いに行くことを約束した。高専で出会った留学生から何重にも出会いがつながった。

 まとめ

ちょっと観光地を見て回っただけじゃ、その国の文化なんて1±0.1mmも分からない。

現地の人と話したって絶景の川に入ったって、文化が直接わかるわけでもない。

でも、人と出会って、話して、色々な経験を一緒にしてみると、その人の家族、その人の街、その人の生活が見えてくる。それらすべてを通して、やっと少しだけその国の文化の形がみえてくると思う。

高専生活は長い。
その長さを後悔で埋めることもできるし、旅で広げることもできる。

LET’S ENJOY!!!

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KEITO_OHIRA長野工業高等専門学校 / 機械系 / 本科5年生

アイコンはフクハラという友達です。 私が撮りました。 写真が好きです。 高専とあなたが好きです。