私は、お城を見に行くのが好きです。
天守閣が残っている立派なお城を見るのも好きですが、実は、建物がほとんど残っていない「城跡」を歩くのも大好きです。
石垣を眺めたり、地形を見ながら「ここに門があったのかな」「ここから敵が来たらどうするんだろう」と想像したり。
お城に残された石や地形から、昔の姿を想像する時間がとても楽しいのです。
そんな私が今年の夏に訪れたのが、唐津城、肥前名護屋城、富岡城。
この3つのお城を巡ってみると、それぞれ全く違った魅力がありました。
そして、3つのお城を巡ったことで、ある人物との不思議なつながりにも気づきました。
その人物が、寺沢志摩守広高です。
最初に訪れたのは、唐津城
まず訪れたのは、佐賀県唐津市にある唐津城です。
唐津城は、豊臣秀吉の家臣であった寺沢志摩守広高によって、慶長7年(1602年)から7年ほどかけて築かれたとされています。
現在の唐津城には天守閣がありますが、実は築城当初には天守閣はなかったとされています。
現在の天守閣は、昭和41年(1966年)に文化観光施設として建てられたものです。

唐津城は、海のすぐそばにあるお城。
天守閣からは玄界灘や虹の松原、唐津の町並みなどを眺めることができます。

この景色が本当にきれいでした。
お城を見に来たのに、気づけば景色の写真もたくさん撮っていました。
お城の階段で「頑張っている人たち」を発見
唐津城を歩いていて、ちょっと面白かったことがあります。
唐津城の近くには高校があるのですが、私が訪れたとき、高校の野球部の方たちが、お城の階段を使って階段ダッシュをしていました。
「うわ……大変そう……!」

と思いながら見ていました(笑)。
お城を見るだけではなく、地元の人たちが実際にこの場所を使っている様子を見ることができたのも、なんだか印象に残っています。
それにしても、あの階段を何往復もするのはかなり大変そうでした……。
唐津城で見つけた「島津家の家紋」
そして、唐津城で私が「おっ!」となったものがあります。
それが、薩摩藩・島津家の家紋です。

唐津城の天守台入口右側の門脇にある石垣には、「丸に十の字」の刻印が残されています。
これは薩摩藩島津家の家紋とされ、唐津城の築城に九州各地の大名が協力したことを物語るものとして、唐津城公式サイトでも紹介されています。
こういうものを見つけると、急にテンションが上がります。
「なんでここに島津家の家紋があるんだろう?」
と気になって調べてみる。
お城巡りの面白さは、こういう「ちょっとした発見」にもあると思います。
唐津城で、かわいい出会いも
唐津城を歩いていると、なんとニホントカゲの子どもを発見しました!

見つけた瞬間、
「かわいい!!」
とテンションが上がりました(笑)。
特に印象的だったのが、しっぽ。
子どものニホントカゲは、しっぽが青くキラキラしていて、とてもきれいなんです。
お城の石垣を見ながら歩いていたら、今度はこんな小さな生き物に出会えるとは。
お城巡りをしていると、歴史だけでなく、こういう思いがけない出会いがあるのも楽しいところです。
次にお城へ行くときも、石垣だけでなく足元にも少し注目してみようと思います。
唐津城、そして名護屋城
さらに唐津城について調べていると、私が大好きな石垣にも面白いつながりがありました。
唐津城の公式サイトでは、唐津城の築城にあたって名護屋城の遺材が活用されたと伝えられているほか、石垣には近江から派遣された穴太衆などの石工技術が用いられたと紹介されています。
そして、この穴太衆は安土城や名護屋城の石垣構築にも携わったとされています。
これを知って、
「安土城、行ってみたい……!」
という気持ちがますます強くなりました。
まだ安土城跡には行ったことがないのですが、いつか実際に歩いてみたいお城の一つです。
次に向かったのは、戦国ロマンあふれる肥前名護屋城
唐津城の次に訪れたのが、同じ唐津市にある肥前名護屋城です。
ここは、今回訪れたお城の中でも、特に私が「好き!」と思った場所でした。
豊臣秀吉が文禄・慶長の役の際に朝鮮半島への出兵拠点として築いた名護屋城。
現在は天守閣などの建物は残っていません。

でも、私はこの「何も残っていないように見える感じ」が、逆にたまらなく好きでした。
天守閣がないからこそ、想像が膨らむ
現在の名護屋城跡を歩いていると、崩れた石垣があちらこちらに残っています。

「ここに本当に大きなお城があったの?」
と思ってしまうくらいです。
でも、当時ここには巨大な城が築かれていました。
名護屋城には五層七階の天守があったとされ、城の周辺には全国の大名たちの陣屋も数多く築かれました。
名護屋城を中心に、全国から人が集まる巨大な都市が形成されていたのです。
今は建物がない。
だからこそ、
「ここに天守があったのかな」
「この広い場所には、どんな建物が建っていたんだろう」
「ここを当時の武将たちが歩いていたのかな」
と想像しながら歩くことができます。
それが、私にはとても面白かった。
戦国時代やお城が好きな人にとって、まさにロマンあふれる場所だと思います。
なぜ石垣がこんなに崩れているの?
名護屋城を歩いていて、気になったのが石垣。
あちらこちらで大きく崩れているのを見ることができます。

「古いから自然に崩れてしまったのかな?」
と思ってしまいそうですが、実はそうではありません。
名護屋城は、秀吉の死後にその役割を終え、江戸時代初期に破却されたと考えられています。
佐賀県の資料でも、廃城時に破却された石垣の崩落石材が発掘調査で確認されています。
つまり、現在見られる崩れた石垣の中には、単に長い年月で自然に崩れたのではなく、城を使えないように意図的に壊されたものもあるのです。
そう考えると、崩れた石垣を見る目が変わります。
「壊れている」のではなく、
「なぜ壊されたのか」
まで考えることができる。
そこに歴史の面白さがあります。
私のお気に入りは「鏡石」
そして、名護屋城で私が特に楽しみにしていたのが、鏡石。
大きな石がどんと置かれていて、周囲の石垣の中でも特に目を引きます。
私はこういう大きな石が大好き。
そして、もちろん写真も撮りました。

この写真、今回のお城巡りの中でもかなりお気に入りです。
「400年以上前に築かれたお城の石垣の前に自分が立っている」
と思うと、それだけでちょっとテンションが上がります。
お城好きの方なら、この気持ちを分かってくれる……はず!
500円でガイドしてもらえる!
名護屋城で、ぜひおすすめしたいのがガイドです。
私も今回、ガイドの方に城内を案内していただきました。
私が訪れた際には500円で、つきっきりで案内していただきました。
現在も城内ガイドは一般500円/人で、公式観光サイトでは所要時間約50分と案内されています。
お城のガイドというと、入場料とは別に何千円もかかるイメージがあったので、
「500円でこんなにしっかり案内してもらえるの?」
と、かなりリーズナブルに感じました。
実際に石垣を見ながら説明してもらうと、
「この石垣はこういう理由で壊されたんだ」
「ここにはこういうものがあったんだ」
と、自分一人で歩くよりも圧倒的に面白い。
お城好きの方には、ぜひガイドをお願いしてみてほしいです。
名護屋城に来たら、博物館も忘れずに!
名護屋城跡のすぐ近くには、佐賀県立名護屋城博物館があります。

私は建物を見るのも好きなので、まず建物そのものにも興味を持ちました。
名護屋城博物館は1993年に開館した博物館で、「日本列島と朝鮮半島との交流史」をメインテーマに常設展示を行っています。
2025年3月には常設展示室がリニューアルされ、最新の研究成果や発掘調査の成果も取り入れられています。
館内には名護屋城や陣跡に関する展示だけではなく、日本列島と朝鮮半島の交流について学べる展示があります。
映像や大型スクリーンなども使われていて、ただ資料を見るだけではなく、名護屋城や当時の歴史をイメージしながら見ることができます。
私としては、
「これ、半日くらい時間を取って来たほうがよかったのでは……?」
と思うくらい、見応えがありました。
名護屋城跡だけを見るのではなく、博物館とセットで訪れるのがおすすめです。
最後は、母の故郷・天草の富岡城へ
そして、この夏のお城巡りの最後に訪れたのが、熊本県天草郡苓北町にある富岡城です。

富岡城も、唐津城と同じく寺沢志摩守広高によって築かれたお城です。
熊本県によると、慶長7年(1602年)に築城され、寛永14年(1637年)の天草島原の乱では一揆軍から攻撃を受けましたが、落城を免れました。
その後、寛文10年(1670年)に破城されています。
つまり、
唐津城 → 名護屋城 → 富岡城
と巡ってきた私ですが、ここでまた寺沢広高に出会いました。
「今年の夏、寺沢広高に何回会うんだろう(笑)」
と、ちょっと面白くなりました。
母の「昔はこんなに立派じゃなかったよ」
富岡城で特に印象に残った出来事があります。
私の母は天草出身なのですが、現在の富岡城を見て、
「昔はこんなに立派じゃなかったよ」
と言っていました。
そこで、富岡ビジターセンターの職員の方に話を聞いてみることに。
すると、現在整備されている姿だけではなく、当時の石垣が残っている場所も案内してくださいました。
案内していただいたのは、ビジターセンターの裏側のようなところを抜けた先。

「こんなところに残っているんだ!」
と、まるで探検をしているような気分に。
何百年も前の石が、今もここにある。
そう考えると、ただの石垣が急に特別なものに見えてきます。
私はやっぱり、こういう「残っているもの」を探すのが好きなんだと思います。
3つのお城を巡ってみて
今回、唐津城、肥前名護屋城、富岡城を巡ってみて、改めて思ったことがあります。
それは、
お城って、天守閣だけじゃない。
ということ。
唐津城では、海を眺めながらお城の立地を楽しみ、石垣に残された島津家の家紋を見つけました。
名護屋城では、崩れた石垣を見ながら、そこにあったはずの巨大な城や、全国から集まった大名たちの姿を想像しました。
そして富岡城では、復元されたお城だけではなく、実際に残る昔の石垣を探しました。
どのお城でも、
「ここには何があったんだろう?」
「なぜこの石垣はこんな形なんだろう?」
と考えることができました。
それが、私にとってのお城巡りの楽しさです。
次に行きたいのは、安土城!
今回、唐津城の石垣を見たことで、ますます行きたくなったお城があります。
それが、安土城です。
唐津城には、名護屋城の遺材が使われたと伝えられているほか、穴太衆の石工技術など、安土城ともつながる要素があります。
「安土城の石垣って、実際に見るとどんな感じなんだろう?」
「織田信長が築いた城を、自分の目で見てみたい!」
そんな気持ちが、今回のお城巡りを通してますます強くなりました。
いつか安土城跡を歩いてみたいと思います。
そして、これからもいろいろなお城を巡って、
「この石は何だろう?」
「ここには何があったんだろう?」
と、自分なりの「お城の楽しみ方」を見つけていきたいです。
もしおすすめのお城があったら、ぜひ教えてください!
📍今回訪れた場所
唐津城|佐賀県唐津市東城内8-1
唐津城 公式サイト
肥前名護屋城跡|佐賀県唐津市鎮西町名護屋
肥前名護屋城歴史ツーリズム協議会
佐賀県立名護屋城博物館|佐賀県唐津市鎮西町名護屋1931-3
佐賀県立名護屋城博物館
富岡城・熊本県富岡ビジターセンター|熊本県天草郡苓北町富岡
熊本県 富岡ビジターセンター公式情報







